エレキギター初心者向け練習曲おすすめ9選!曲選びのポイントも解説!

 

エレキギターを始めたばかり、またはこれから始めようとしている人にとって、どんな「曲」「フレーズ」を練習するか考えることは非常に重要なポイントです。曲選びによってギターが上達する速度や目指す方向性が変わってくるので、初心者のうちは「どんな曲を弾きたいんだろう」「どんなギタリストを目指したいのか」を決める上でも適切な曲選びをしましょう。

この記事では、初心者ギタリストのための練習曲を選ぶポイントやおすすめの練習曲について解説します。ポイントを押さえて自分にあった曲を選ぶことで、もっとギターが上手くなり、好きになっていくので、ぜひブックマークして何度もチェックしてください!

初心者がエレキギターで弾く練習曲を選ぶポイント

練習曲と聞くと、ギター初心者の方は、
「練習曲なんてなんでもいいし、好きな曲でいいんじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、それは今後の長いギター人生においては不十分です。なぜなら、ギター始めたての練習方法によって、あなたのギターを続けられる年数が決まってしまう可能性があるからです。

最も気をつけなければいけないことは、「いきなり難しい曲に挑戦しない」ということです。初心者が難しい曲を練習することで、ケガや挫折のリスクが一気に高まります。ギターを長く続けて上達したいなら、まずは「簡単な曲」を選ぶのがおすすめです。

ただし、どんな曲が初心者にとって簡単な曲かすら、わからないかもしれません。ここからは、初心者が簡単な練習曲を選ぶ際にはどんなポイントを意識すれば良いか解説していきます。

ポイント1:テンポが速くない曲を選ぶ

憧れのギタリストのプレイには、超アップテンポな曲を寸分のリズムも外さずに正確に刻めたり、ド派手な速弾きなどの印象が強いかもしれませんが、初心者であればまずは、スローテンポな曲を選ぶのがおすすめです。その理由を解説します。

おすすめ理由1−1:正確に弦を押さえるクセがつく

実はテンポの速い曲と遅い曲では難しいポイントが変わってきます。例えば、テンポの速い曲はリズムキープが難しいかもしれませんが、多少であれば音に間違いがあっても許容されることが多いのも事実です。それに対して、テンポの遅い曲はリズムキープが簡単である代わりに、ミスタッチや不協和音が目立つため、正確な音が求められます。

ギターを弾く際には、リズムはもちろん大切なことですが、初心者であればまずは「運指」や「左手の指使い」が重要です。確実に抑えることができなければ、どんなに正確なリズムキープができてもただの雑音になってしまいますからね。

そのため、初心者であれば、まずはリズムキープが簡単なスローテンポの曲を使って、左手の指使いの練習に集中するのがおすすめです。

おすすめ理由1−2:ミスがわかりやすい

スローテンポな曲は、一音一音を弾くことにも聞くことにも集中できるため、ミスすると目立ってしまいます。実際、上手なギタリストでもゆっくりしたテンポの曲は緊張するから苦手だという人もいるくらいです、それが初心者にとっては練習しやすい理由です。

初心者は、自分が正しく押さえて弾けているかを確認するのに慣れていないでしょう。そのため、自分が弾いていて違和感を覚えやすいスローテンポな曲で練習することで、ミスに気づいてすぐに修正するクセをつけることができます。

ポイント2:ギターソロが少ない曲を選ぶ

ギター初心者の練習曲選びの他のポイントとしては、「ギターソロが少ない曲」を選ぶという点が挙げられます。やはり、エレキギターを始めたからには、ド派手なギターソロでかっこよく決めたいと思うでしょうが、初めのうちは我慢しましょう。その理由を解説します。

おすすめ2−1:難易度が高くて挫折しやすい

ギターソロは、ギタリストの一番の見せ場であってその曲の印象すら決めてしまうほどの威力のあるフレーズです。多くの場合は、ギタリストの技量に合わせて複雑なフレーズが使われるため、初心者にとってはかなり難易度が高いものでしょう。

そのような難しい曲に挑戦するあまり、「いつまで経っても曲が弾けるようにならない」と感じてしまい、いつか心が折れてギターを辞めてしまうかもしれません。そうならないためにも、ギターソロが少なくて難易度が低い曲から始めるのがおすすめです。

おすすめ2−2:基本がわからなくなる

初心者のギタリストにとっては、難しい曲に挑戦するよりも、多くの曲に触れて「ギターの感覚をつかむ」ことを優先させるべきです。個人的には、初心者が感覚をつかむためには、難しい曲である必要はないので、ギターソロは少なくても良いと考えています。

というのも、ギターで意識する大きなポイントとして「コード進行」と「スケール」というものがあります。ボーカリストがギターで演奏しているのは、主にこのうちの「コード進行」を意識したものであり、「スケール」に関しては曲作りやソロギターでしか意識するものではありません。

ギターソロのパートは、多くの場合「スケール」と「コード進行」の両者を意識して複雑な指使いやピッキングを駆使するもので、初心者にとってはフレーズの中でそれがどうなっているのかすらわからないかと思います。

そのため、まずはギターの基本のうちの一つである「コード進行」を集中的に練習して、ギターの感覚をつかむ必要があり、ギターソロよりもバッキングが多い曲を選ぶのがおすすめです。

おすすめ2−3:楽譜がないことがある

ギタリストにとって、ギターソロはまさに「生き物」です。CDなどの音源では何度聞いても同じ音やフレーズですが、番組やライブでの演奏ではセッティングや音作り、フレーズは常に変わってしまいます(全く同じセッティング・フレーズのギタリストも中にはいますが)。

そのため、「あのライブでのプレイがかっこいいからやってみたい!」と思っても、楽譜などの参考にできる資料がないことがあります。その場合、慣れている人なら演奏する映像や音を参考にして「耳コピ」ができますが、初心者にはなかなかハードルが高くなります。

相当量の音楽を聞いているか、ギターに関する音楽理論の知識がなければ、耳コピは狂気です。ギターが弾けない初心者であれば、耳コピよりもまずは基本的な奏法の練習をすべきであり、ギターソロのような刹那なものよりも、土台となるコード進行を楽譜などで確認しながら練習していくことがおすすめです。

ポイント3:楽譜が手に入る曲を選ぶ

ギター初心者が曲選びのためにまずすることは、「バンドスコア集め」かもしれません。楽器屋や本屋にいくと、人気のアーティストから往年の人気曲までさまざまな楽譜がありますし、ネット上でもtab譜やコード譜を調べると数多くのサイトが出てきます。

初心者に最もおすすめするのは、「公式バンドスコア」が発売されている曲を練習することです。これは。公式が出していることで、ギタリスト本人が監修している可能性が高く、実際に聞いている音源と1対1の音である可能性が高いからです。

というのも、ネット上などで閲覧できる多くの楽譜は、「本人以外」が作成したものであり、部分的には音源と異なる部分があることが一般的なのです。実際の音と違ってしまうことで、そのギタリストが表現していたニュアンスが違ってしまうことがあり、聞く人によっては「違和感」になってしまうことも。

ただし、ネットで楽譜が手に入る曲であれば、楽器屋に行かずともどんどん新しい曲を覚えて練習していけるというメリットもあるので、うまく活用することで上達が早くなることも覚えておきましょう。

大好きなバンドのスコアは公式のものを購入し、名曲や「やってみたい」程度の曲をネット上で調べてどんどんレパートリーを増やしていくのがおすすめです。また、ネットで楽譜を調べられるサイトとしては、以下のものが挙げられます。

ポイント4:演奏動画がある曲を選ぶ

初心者ギタリストにとって「運指」は非常に重要なポイントです。同じようにギターを押さえていても、人差し指で押さえているか中指で抑えているか、指先で抑えているか付け根付近で抑えているかによって表現はかなり異なります。

楽譜によっては、運指まで書かれているものもありますが、多くの場合は書かれていません。運指がわからないと、変に複雑な抑え方をしていて本来よりも難易度が上がってしまっていたり、簡単な運指にするがあまり表現がチープになってしまったりすることがあります。

例えば、開放弦を使えば出せる音でも、あえてハイポジションで弾くことで和音の中でのまとまりが出たり、逆にハイポジションで押さえられる音をあえて開放弦で弾くことで不気味な音にしつつ次の音に移行する間隔を縮めたりすることができます。

そういった難易度や表現力を原曲に合わせるためには、運指が記載されている楽譜を選ぶ他には、「演奏動画をみる」という方法もあります。これによって、ギタリスト本人がどう押さえているかを分析して、自分の手癖として技術を習得することができます。

運指は手クセにも影響し、そのギタリストのキャラクターを表す重要な情報なので、初めのうちはサボらずに原曲に合わせて忠実に再現することが重要です。

ポイント5:好きな曲を選ぶ

初心者に限らず、やはりギター練習はモチベーションを上げるために「好きな曲」を選ぶのがベストです。これまで色々と説明しましたが、結局は好きな曲であればどんなに難しくても諦めずに練習するし、何度も動画を見て音源を聞いて研究するので、上達が早くなります。

そのため、困ったときは割り切って「好きな曲を完璧に弾けるようになろう!」と目標を立てることも初心者にとっては重要な選択になります。

エレキギター初心者向け練習曲おすすめ9選


初心者にとっての曲選びのポイントをこれまでに説明してきました。ここからは、これらのポイントを押さえつつ、具体的に初心者におすすめの曲を紹介していきます。紹介する曲の中で、あなたの好きな曲やかっこいいと思える曲があったら、ぜひ練習してみてください。

【定番フレーズ編】

まずは、誰もが「あ!聞いたことある!」というフレーズが入っている曲を紹介します。定番フレーズを弾くことで、ギターに詳しくない友達にも自慢できますし、なぜそのフレーズが長年愛されているかを感じることもでき、ギタリストとしての重要な初めの一歩を踏み出すのに最良の選択肢です。

1:Stairway to Heaven / Led Zeppelin


www.youtube.com

Led Zeppelinの「Stairway to Heaven(天国への階段)」は、ギタリストの聖域とも言える曲です。緻密なアコースティックと激情のエレクトリックが融合し、繊細なピッキングと劇的なソロで初心者にも挑戦しやすい一曲です。

2:Smells Like Teen Spirit / Nirvana


www.youtube.com

Nirvanaの「Smells Like Teen Spirit」は、90年代オルタナロックを象徴する曲です。簡単なパワーコードグランジ感が初心者に優しく、リフのエネルギーは演奏していて満足感を得られること間違いなしです。初心者ギタリストにとっては、ギターのリズム感とパワーのあるフレーズを学ぶことができるおすすめの一曲です。

3:Smoke on the Water / Deep Purple


www.youtube.com

Deep Purpleの「Smoke on the Water」はロック史上最も有名なリフの一つです。単純な構造ながら迫力満点で、初心者に理想的な練習曲といえます。シンプルなパワーコードとリズムの安定性が鍛えられる、ロックギターの原点を味わえる定番中の定番曲です。

パワーコード編】

続いて、エレキギター初心者にとって練習しやすい「パワーコード」を中心とした練習曲について紹介します。パワーコードとは、比較的少ない音の数でコードのニュアンスを出すために使われ、ロックギターではよく使われる和音です。パワーコードが弾けるようになれば、ほとんどの曲の伴奏が弾けるようになるため、バンドの一員としての最低限の役割は果たせるようになります。

1:ちょ / B-DASH


www.youtube.com

B-DASHの「ちょ」は、軽快なリズムとポップなメロディが特徴の楽曲です。シンプルな和音進行と明るい雰囲気は、初心者ギタリストにとって理想的な練習曲といえます。曲の構造はシンプルで覚えやすく、それによって楽譜を読む力や基本的なコードの押さえ方を学ぶのに適しています。

また、キャッチーで耳に残りやすいメロディも印象的で、練習することでリズム感を養いつつ、楽しいフレーズを弾く手クセをつけられます。また、歌詞やメロディに合わせてコードを切り替えることで、コードチェンジの練習にもなります。

この曲は単純明快ながらも音楽の基本を学ぶのに最適であり、初心者がモチベーションを保ちながらスキルを向上させるのに役立つでしょう。

2:風の日 / ELLEGARDEN


www.youtube.com

ELLEGARDENの「風の日」は、力強くてメロディアスなロックサウンドが特徴の曲です。この曲は初心者にとって少しだけ高いハードルですが、充実感あふれる演奏を楽しむことができます。

曲の中で目立つのは、疾走感あるリフと単純な和音進行です。これは初心者にとって手ごろながらも、演奏のテクニック向上やリズム感の練習になります。力強いギターサウンドが耳に残り、バンドで重要なパワフルなギターの音を体感できるでしょう。

また、シングルノートの弾き語りから、歌とギターの一体感を感じられる部分まで幅広い表現があります。これにより、単なるバッキングに留まらず、歌との調和やアレンジのアイデアについても研究できます。

3:Basket Case / Green Day


www.youtube.com

Green Dayの「Basket Case」は、90年代のパンクロックの代表的な曲で、初心者にうってつけなギター練習曲ともいえます。曲全体が基本的なパワーコードに基づいており、初めてギターに触れる人にとって手軽で理解しやすい一曲です。キャッチーで印象的なリフは、リズム感を向上させ、単純なコード進行は和音の基礎を学ぶのに最適です。

また、テンポもそれほど速くなく初心者でも追いつきやすい速さです。演奏動画などに合わせることで、ビリー・ジョー・アームストロングのボーカルとの相互作用も楽しく、リアルなバンドの演奏感覚を味わえます。また、ソロの部分もシンプルでありながら表現力があり、初心者が段階的に挑戦できる点がポイントです。

【人気J-POP編】

次に、誰もが聞いたことあるだろうJ-POPの人気曲でギター練習曲としてもおすすめのものを紹介します。

1:スピッツ / チェリー


www.youtube.com

スピッツの「チェリー」は、J-POPの王道中の王道にして、ギター初心者にとっては、そのシンプルなコード進行が魅力的な練習曲にもなります。この曲を弾けるようになるためには、まず16ビートストロークをマスターしましょう。このリズムに慣れることで、他の曲でも通用するリズム感が磨かれます。

次にFコードを克服することが重要です。この曲ではFコードが頻繁に登場するため、1~2ヶ月でこの壁を乗り越えておくと良いでしょう。また、フルコーラスでB♭コードが出てくるので、B系コードも確実に弾けるようにしましょう。

さらに、イントロ前の部分ではブリッジミュートを使い、曲にアクセントを加えます。さらに、シャッフルリズムを導入することで曲にノリと躍動感が生まれ、オリジナリティが増します。これらの要素を順に練習し、演奏に自信を持って挑戦してみましょう。

2:丸の内サディスティック / 椎名林檎


www.youtube.com

「丸の内サディスティック」は椎名林檎の曲で、アコースティックギターでもエレクトリックギターでも格好良く演奏できるかっこいい曲です。初心者にとっては弾きやすいコードが使用されており、特にFコードを使わないため、非常に簡単に取り組めます。曲全体の難易度はわりと低めで、アドリブの練習曲としても適しています。

この曲は1999年にリリースされた古い曲ですが、アコースティックでもエレキでも演奏できるため、レッスンや演奏の幅を広げるのに適しています。サビのコード進行はCapo-3を使用し、1小節に2つずつコードが入っています。コード進行はサビだけでなく、イントロも同じなので、一度覚えれば繰り返し演奏できます。

また、初心者には難しいと言われるFコードが出てこない代わりに、FM7というコードが使用されます。このコードはCコードに似ており、Fよりも簡単に押さえられるため、初心者でも臆せず挑戦できます。

なお、コードチェンジは歌詞の単語ではなく、コードチェンジのタイミングで曲を繋げていくことが重要です。赤丸で示された部分でコードを切り替えながらメロディをイメージして弾くと、繋がりやすくなります。コードの押さえ方が分からない場合は、コード表を見ながら実際に音を出してみましょう。「7」とつくコードは音の種類が増えるため、理論的な理解は後に回して、まずは音を感じることが大切です。

3:アイデア / 星野源


www.youtube.com

「アイデア」は朝ドラ『半分、青い。』の主題歌であり、星野源を代表する一曲です。この曲は完全にバンドサウンドなので、弾き語りでアレンジを加えることで素敵な雰囲気が生まれます。

原曲のキーはFで、多くのコードが登場するため指が忙しいですが、弾き語りの場合はカポを5フレットにつけて、キーCの押さえ方でスムーズにコードチェンジができるなど、初心者は技量に合わせて難易度を調整することも可能です。

また、この曲は1番と2番で曲の雰囲気が大きく変わり、ギター1本で弾く場合は、1番はストローク主体で力強く、2番はミュートサウンドでグルーブを出して弾くことがおすすめです。

「アイデア」はマスターに時間がかかるかもしれませんが、弾き語りストとしてのレベルを確実にアップできる曲とされています。じっくりと取り組んでみてください。

まとめ

初心者にとって、ギターの練習曲を選ぶことは非常に重要であり、難しいことでもあります。基本的には好きな曲を練習すれば良いのですが、いくつかのポイントをおさえて練習曲を選ぶことで上達も速くなり、挫折もしにくくなります。押さえるべきポイントやおすすめの練習曲について記事の中で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

 

また、練習曲を弾くときにおすすめしたいヘッドホンなどの機材は、以下の記事で解説しているので、参考にしてください。

hobbies.hatenablog.com

 

AngoHobbies All rights reserved.